BLOG 店主敬白

還暦のくすり屋さん、馬場英二が常々思うこと。

病気を治すのは誰なのか
2020年8月27日 12:30

先日、神奈川県から見えた大学生です。病名は副腎の病気ということで都内のクリニックに通院していました、症状は、倦怠感がある、特に朝が起き難い。(起立性調節障害の疑いがありました)血圧が低い、疲れやすいなどの症状がありました。・たくさんのサプリメントを処方され、2年間治療しても、結果が出なく、たまたま、本屋さんで「上咽頭炎」の本を開き、担当の医者に受診したわけです、一度、上咽頭に面棒を刺してそれから、出血して体調が少しよくなった、ということでした。上咽頭炎から、出血させて調子が少しよくなったということは、オケツが原因ではないか?と思いました。それで鍼灸も一緒に併用して治療しているということでしたが、補助的に漢方薬を相談したということで、来店されました。治療の中心は、ドクターの上咽頭縁の治療を優先するということで、補助的に漢方薬を服用させたいというお父様の希望でした。治療方針は家族の決めることですが、傍から聞いていると、本人の意思が反映されていないような気がしました、以前、サプリメント治療の中心としたクリニックでは、食事制限がひどく、グルテンフリー、乳製品の摂取制限など厳しい食事制限がありました。この2年間厳しい食事制限で、ストレスが原因で、症状が出ていると、小生なりに判断したのです。漢方薬を服用しても、たぶん、思ったとおりの効果が出ないかもしれません。病気を治すのは誰なのか?本人の希望をかなえてあげるのが治癒力を発揮するために必要ではないか?余りにも、本人の意向が反映されていないと思ったので、患者である大学生本人に「食事療法を緩和して、好きなものを食べてみる、今までのサプリメント療法の呪縛から解放されて、自分に自信をつけてほしい」ということを話しました。他の漢方薬を勧められていたにもかかわらず、相談されていたので、心の問題が大きいと思い、そのように話したわけです、家族は心配で、いろいろ試したいということはわかりますが、本人の意向を踏まえてから治療に専念してほしいと痛感しました。本人の意思に関係なく、治療の押し付けは本人の為にはなりません、あくまで本人の希望をかなえることが大切では無いでしょうか?漢方薬を服用しても、すぐに効果が出るかどうか疑問です、信じて薬を服用してほしいものです、家族の思いはよくわかります、あせる気持ちもわかります、しかし、病気を治すのは誰なのか?もう一度原点に返って、病気を患った原因を確認してほしいものです。治療の原点は、何が原因なのかを突き詰めていくことが大切なような気がしました。

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