BLOG 店主敬白
還暦のくすり屋さん、馬場英二が常々思うこと。
春は必ず来るから
2020年4月9日 17:55
自然療法の先駆者の東城百合子さんの本の中の一説です。
「寝たきりの星野富弘さんは中学に体育の先生でした。クラブ指導中に誤って頭から落下して頚椎損傷の大怪我をなさった。治療の甲斐も無く、首から下は全く動かなくなってしまった、真っ黒な2年半の入院生活のころ、看護師さんに「何か書いてみない?」の勧めで、お母様の助けを借りて、口にサインペンをくわえながら字を練習しました、やがて枕元の絵を描くようになったのです、星野さんはそこに光を見い出し、その絵に詩を添えました。
私の首のように
茎が簡単に折れてしまった。
しかし菜の花はそこから芽を出し
花を咲かせた
私もこの花と同じ水を飲んでいる
同じ光を受けている
強い茎になろう
(「愛、深み淵より」)
希望の灯を付けて、愛と慰めの人となりました。歩きなれた軌道から外れると「もうだめだ、万事休す」と人は思います、けれど、そこからほんとうのたくましい根が育ち、苦しみの中を通って健やかな、さわやかな風が吹きます。
大変な時代になりました、生きていくことが難しい世の中になりました。でも希望を捨てずに生きていくことで、乗り越えられえるような気がします。生きていると必ず良いことがある、と。渡辺和子さんの本に、「苦しいからもう少しがんばってみよう、」ということ書いてあります。もう少しがんばってみよう。
「春は必ず来るから」 東城百合子著 サンマーク出版より抜粋。